医学部は大学受験の中でも特に難しく、高校3年生の時に医学部への進学が叶わなかった方も少なくないでしょう。
そのまま医学部とは違う大学に進学し、そして就職した後でも、再び医学部受験を行うことは可能です。
また、学生時代は文型の大学に通っていても、社会人になってから医師を志し、医学部受験に挑戦する人もいます。
医学部への再受験について詳しく見ていきましょう。
目次
再受験は現役合格を逃し、別の大学に進学後、または就職後に再び大学の入試試験を受けることを指します。
大学への進学を再度希望して、一般入試や編入試験で入学を目指していくことになります。
浪人生と混同することも多いですが、浪人生は大学合格が叶わなかった際に別の大学への進学や就職を選択せず、合格を逃した大学への進学を再度目指すために準備をする人を指します。
医学部は他学部と比較しても、浪人生の割合が高い傾向です。
一方、再受験生は別の大学への進学や就職の進路を決定した後に再び大学受験する人のことです。
在学中もしくは働きながら受験への準備を行っていきます。
大学生や社会人の方が医学部を再受験する方法は一般試験と編入試験の2つです。
それぞれの特徴について確認していきましょう。
一般試験は高校を卒業していれば誰でも受けることが可能な再受験の方法です。
現役受験時と同じ内容で、浪人生含む現役受験生と一緒に試験を受け、合格すると1年次から入学することになります。
受験条件が高校卒業のみで、大学に通わずに就職を選択した人でも受けられるのが特徴です。
そのため、一般試験を再受験の方法として選択する人が多い傾向にあります。
再受験のもう1つの方法が大学の編入制度です。
現役生と同じく1年次から入学する一般試験とは異なり、4年制大学の2もしくは3年次に別の大学に編入することができる制度となります。
利用できるのは、大学や短大、専門学校で必要な単位を取得している者です。
必要な単位の目安は、2年次編入の場合は30単位、3年次編入の場合は60単位の取得見込みとされています。
大学を中退している場合でも、必要な単位を取得していれば受験を資格が得られるのも特徴で、進路変更やキャリアアップなどの理由で医学部へ再チャレンジする際に適している制度といえます。
ただし、医学部の場合は一般的な編入制度はなく、学士編入が基本的です。
編入制度には大学編入とは別に学士編入制度もあります。
4年制大学を卒業した学士のみが利用できる制度で、2または3年次に編入できるのが特徴です。
多くの医学部では学士編入制度を導入していますが、筑波大学、群馬大学、大分大学、東海大学といった一部大学(2022年4月時点)では大学卒業していなくても編入制度を利用できます。
学士編入に関して、以下で詳しく解説しています。
医学部の場合、一般試験と編入試験はどちらも難易度が高く、合格するのは簡単ではありません。
どちらの受験方法も難しいため受験する際は片方に絞って集中して対策を行うことが重要です。
再受験生は現役生と浪人生に比べて受験勉強に対してブランク期間があり、在学中や働きながらその差を埋める以上の対策が必要になります。
一般試験と編入試験、再受験においての難しさについて把握しておきましょう。
一般試験は受験資格の条件は高校卒業のみで、編入試験よりも受験条件を早く満たせるのが特徴です。
受験対策は現役受験の時と同じなので、各大学の赤本など市販で売っている参考書で過去問などの試験対策が行いやすく、大学データもネットで簡単に調べることができます。
受験がしやすいことで多くの再受験生は一般試験を選択しています。
しかし、受験しやすい故に一般試験は編入試験よりも受験者数が多くなり、倍率が高くなる傾向にあります。
国公立大学は受験できるのは前期と後期に1校ずつで、併願できる私学も1月から3月に受験日が集中していることで募集人数が多くなります。
医学部を目指す学力の高い現役生や浪人生も含まれているため、学力の高さと募集人数の多さが合わさり、合格への難易度が上がっているのが特徴です。
また、大学側はあまり公表していませんが、中には現役生と浪人生の割合に偏りが見られることから、一般試験では現役生を優先する大学も中にはあります。
そのため、再受験で合格するためには現役時代よりも高い学力が求められる場合もあるので注意が必要です。
編入試験は大学在学中か卒業見込みであるなど、受験できる条件が細かく定められているため、各大学の募集人数自体少なめです。
募集定員が5名から20名がほとんどで、少ない枠を学力の高い優秀な受験者たちと取り合うことになります。
加えて編入試験では受験者数を公表していない大学も多く、過去問や試験内容などの情報も一般試験ほど簡単に入手できないことも対策が難しくなっている要因です。
また、一般試験よりも編入試験は面接が厳しい傾向にあります。
大学のデータを適切に収集して面接対策を行わなければ、筆記試験を通っても合格するのは難しくなるので注意が必要です。
ただし、一般試験と異なり受験時期が大学によって幅があり、様々な大学の試験を1年間に何度もチャレンジできるのが編入試験の利点です。
各大学の対策さえ立てることができれば、受験回数も増やすことが可能で、その回数だけ医学部入学のチャンスを得やすくなります。
再受験で医学部に合格するためには一般試験と編入試験、どちらも簡単ではありません。
受験勉強に集中できる現役生や浪人生と比べて、受験勉強へのブランク期間もあり、学業や仕事と両立しながら受験対策と準備を行う再受験者は不利な立場といえるでしょう。
現役受験の時と状況が異なるため、合格を目指すためには再受験用に対策を行うことが重要です。
再受験で医学部合格を目指す際に、受験勉強のブランクを埋めるためにすぐに難しい問題に取りかかる人も多いと思います。
しかし、実際に医学部受験で合否を分けているのは基礎問題です。
特に数学は基礎をしっかり復習することが重要ですが、勉強時間の少ない再受験者が高校の問題をすべて最初からやり直すのは難しく、現実的ではありません。
まずは薄い基礎の問題集を一通り解き、今の段階でできる問題とできない問題を把握することが重要です。
できない問題を復習し、基礎を固めた後に得意分野は難問対策を行い、苦手分野は弱点を把握し克服することを目指しましょう。
再受験では受験する大学選びも重要になります。
大学の一般試験では再受験生に厳しい場合もあり、データでは国公立の医学部は全体的に厳しい傾向になっています。
受験勉強から離れていた再受験者にとっては厳しい傾向にある大学は避け、再受験者に寛容な大学を選ぶ方が合格しやすいといえるでしょう。
また、現役生や編入生とは別に社会人枠を設けている大学もあり、社会人の経験などを評価してくれる可能性も高く、社会人の再受験者にとって有利に働きます。
公表されている再受験者の合格率データや社会人枠を確認して、受験する大学を選ぶことが合格に繋がっていきます。
再受験生は現役生と異なることが面接で聞かれる可能性が高いです。
現役受験の際は志望動機や将来についての質問が多いですが、再受験生には別の進路を選んだことについての質問が多くなります。
他の学部や就職先の経験や、医学部を再度受験しようと思った経緯について確認されます。
現役生よりも質問の幅が広いため、柔軟に対応できるように対策を行っておくことが重要です。
基本的な医学部受験の面接対策についてはこちらもご確認ください。
医学部再受験の合格成功率は約20%といわれています。
現役生や浪人生でも合格が難しい医学部では、再受験はより難しくなり、成功率を如何に上げるかが合格に繋がっていきます。
各大学にあった対策が必要ですが、独学で勉強するのも独自に情報を集めるのも限界があります。
そこで合格率を上げるためにおすすめなのが医学部予備校に通うことです。
医学部予備校には各大学の医学部に関する最新の情報が集まっています。
予備校の独自の調査データもあり、独学では集めにくい編入試験の情報も得ることができ、医学部予備校に通うことで効率良く受験準備を整えることが可能です。
再受験は一般試験と編入試験のどちらかを選ぶかによって対策が異なってきます。
そのため、予備校を選ぶ際はそれぞれの試験に対応できる所を選ぶ必要があります。
再受験での医学部予備校の選び方を確認していきましょう。
現役の受験生や浪人生と異なり、再受験生は受験勉強や対策にブランクがあります。
通常と異なり専門的な指導が必要になるため、医学部予備校を選ぶ際は再受験生の指導実績がある所を選びましょう。
専門的な対策ができれば、合格する可能性を高くできるため、医学部再受験生の指導実績や合格実績があるか確認することが重要です。
再受験生用のコースを設けている医学部予備校もあるため、利用するとより徹底した指導が受けられます。
再受験では一から勉強をやり直す人も多く、現役生よりもフォローが必要となります。
少人数制や個別指導では徹底した指導を受けられ、丁寧なフォロー体制が整っているのでおすすめです。
個別指導を選ぶと苦手克服や難問対策をより徹底的に行うことができるため、予算に余裕がある場合は個別指導を選ぶと良いでしょう。
再受験生への指導実績や合格実績のある医学部予備校をご紹介します。
医学部予備校を選ぶポイントは、合格実績と学費、集団授業か個別指導であるか、オンラインコースの有無です。
特に合格実績は受験する大学の情報が豊富か判断でき、再受験生がどのぐらい合格しているか確認できるので重要な情報となります。
ポイントを重視しながらおすすめの医学部予備校を見ていきましょう。
なお、オンラインコースについての詳細は下記もご覧ください。
プロの講師による生徒一人ひとりの学力に合わせた個別指導で合格まで徹底的にサポートしてくれるので、合格実績も豊富です。
私立大学だけでなく、国公立大学の合格実績もあり、国公立大学と関西4大私学の難関校への対応もできる人気の予備校となっています。
個別指導ですが、他の医学部予備校よりも学費が割安で経済的に負担が少ないのも特徴です。
再受験生コースは9時から23時まで長時間学習が可能で、ブランク期間を圧倒的な学習量で補うことができます。
オンライン授業は通常の個別授業をそのまま受講できるのも強みです。
オンライン授業は機材など整えるので通常授業よりも高額になることが多いですが、医進の会では通常の授業料と変わらず受講できます。
通常もオンライン授業も月謝後払い制で授業を受けた分だけ支払いが発生するので、学費負担も軽減できます。
合格実績 | 国公立大学、私学共に豊富 |
学費 | 月謝制、1時間9,900円(税込)
※1コマ=2時間 |
授業形態 | 個別指導 |
オンラインコース | あり |
記憶術や速読術の第一人者が塾長であり、トップレベルの理系講師が多く在籍していることで適切なアドバイスを行ってもらえるのも特徴です。
毎年5名限定で合格保証制度提供しており、万が一すべての大学合格を逃した場合は一部学費が返金されます。
この制度により指導する側にも力が入り、より徹底したサポートを提供できるようになっています。
合格実績 | 国公立大学、私学共に実績あり |
学費 | 月謝制、年間352万円ほど |
授業形態 | 集団授業と個別指導の選択制 |
オンラインコース | ブロードバンド映像授業(週間3コマまで) |
1年を第1クールと第2クール、第3クールに分け、9時から22時まで強制学習時間を設けているのが特徴。
ブランクを埋められるように圧倒的な学習時間を確保して、合格できるだけの学力向上を目指します。
一人ひとりに席が与えられた専用の自習室が設けられているのも特徴です。
質問監督が常に自習室にいるため、ある程度の緊張感を持って自習を行うことができます。
自己管理が苦手な人におすすめの予備校といえるでしょう。
合格実績 | 医学部への合格率100%(上位クラス) |
学費 | 要問合せ |
授業形態 | 少人数制、個別指導 |
オンラインコース | あり |