共通テストの国語で満足いく点数を得るためには、共通テスト前の勉強法が重要です。
とはいえ、やみくもにただ古文や漢文、現代文をこなしていればテストの点数が高くなるというわけでもありません。
コツは、試験対策として進める勉強法と、テストの際の考え方です。
試験で高い点数を取るためには、その点数を目指した勉強法を進めること、そして実際の共通テストでは、点数をとれる解き方を進めることが欠かせません。
こちらでは、その共通テストの中でも国語の勉強法について詳しくご紹介します。
目次
国語の勉強法として、まずどんな問題の傾向があるのか、ここを把握しておくことは重要です。
まずは現代文についてです。
現代文の出題傾向や特徴としては、ベースとなる問題文をいかに正確に解釈しているかを問うケースが多いようです。
例えば、問題の前にリード文や表を提示し、その次に「〇〇について、その方法はどのようなものか」などと出題されるケースが多いようです。
これは、問題文だけでなくその前段に登場したリード文や表をどれだけ早く正確に理解しているか、ということが問われています。
スピードも大切ですが、なによりも文章の内容を、ただ一字一句覚えるのではなく、何を伝えようとしているのか、この点が問われているということです。
古文というと長文読解が求められる難解な出題傾向がありましたが、共通テストに変更後は、その傾向も変化しているようです。
長い文章を読み、意味を問うといった問題から、古文そのものの美しさ、修辞表現にポイントを当て、その意味や効果を問う出題へと変化しています。
さらに漢文に関しても、長い文章をただ読ませるという出題から、細かく短い表現を出題し、何を伝えているのか、何を表現しているのかを問う出題へと変化しています。
もちろん古文も漢文も、長文であっても理解できる基本的なところは変わりませんが、ただ読めるというだけでなく、それは何を表現したいのかといった一歩踏み込んだ出題となっているようです。
センター試験国語と共通テスト国語には、いくつかの出題傾向での違いが見られるようです。
この点は、多くの有名予備校でも注視しているところでもあります。
特徴的なのは、従来のセンター試験国語では、長文読解なども多かったのに対し、共通テスト国語では、長文よりも、短くてもその文章が何を表現し、どんなことを伝えているのか、その読解力を試す問題が増えているところです。
これは古文や漢文、現代文に共通して表れています。
とはいえ、基本的な部分については大きな変更は見られません。
つまり、例えば、古文や漢文に登場する基本的な意味を問う出題はこれまで通りということです。
そこから踏まえてみましても、センター試験国語と共通テスト国語の難易度には大きな変化は認められないようです。
共通テストの勉強法としてポピュラーなのが、過去問となるでしょう。
しかし、共通テストになってから出題の傾向は変化し、過去問だけでは心もとないのではと不安になる気持ちも芽生えましょう。
結論から言えば、その不安は正解といえます。
つまり、過去問はもちろん問題数をこなし、実績を積むためには重要な勉強法ですが、それだけでは共通テストには不安が残るということです。
過去問は、あくまでも過去問ですから、これまでの出題傾向にも対応できる能力があるか、というところでの力試しと考えて挑みましょう。
そのうえで、ただ問題を多くこなすことだけに囚われず、問題の主旨はどこにあったのか、何を伝えるためのリード文なのか、そんなところにも気を回せるよう日頃から意識することが重要です。
共通テスト国語で問題を解くうえで、欠かせないのが時間配分です。
リード文や表などを理解しているうちに、時間が経過し、後半に問題を解く時間がなくなってしまう、若しくは後半焦ってしまい、納得できない結果となってしまったとならないためには、どこで時間をかけるかを計画することが重要です。
まずは、出題された内容をさっと見通してみましょう。
どこにどんな問題が出題されているか、どんな構成になっているのか、先に解いておくべき問題は無いか、こうした点を踏まえてから問題に挑む方が安心して進められます。
先の問題に心が囚われて、次の問題を解いている際に集中できないなんてことのないよう、それぞれの問題に集中するためには、問題構成に着目し、自分なりの進め方を事前に計画するということも欠かせません。
どうしても古文や漢文は、使い慣れない単語や表現が多いため、苦手意識を持つ方も多いでしょう。
覚えておかなければならない表現法も多いものの、古文や漢文は、比較的点数を取りやすい出題も多いものです。
例えば、現代文より後に古文や漢文が出題されている場合、こちらから先に取り組むというのも1つの方法となりましょう。
先に、古文や漢文に取り組み、苦手という方にはここで時間を少し長く取って、しっかり点数をとれるよう配分するのです。
人によりますが、現代文よりも古文や漢文に不安を感じているという方は、優先順位を変更するという手法も安心感を生むのに効果的です。
とくに医学部受験生の場合には注意点があります。
国語の勉強も欠かせないところではありますが、医学部としては落とせない科目である英語、数学、理科といった理系分野の科目についてです。
こちらにしっかりと点数をとれる裏付けがなければ、国語の勉強を進めても心残りが生じてしまいます。
勉強する際には、しっかりそれぞれの科目に向き合い、心残りがない状態にしてから別科目に挑むようにしなければ、どの教科も中途半端に終わってしまうものです。
例え、上手く英語や数学、理科の勉強が行かない日があっても、それをおろそかにして国語に逃げるような勉強法では厳しいようですがどちらも身につきません。
まずは、医学部受験の基本となる科目をしっかりと行い、それが出来てから国語に手を付けるようにしましょう。
医学部受験において優先順位とは、しっかりと取るべき点数をとれる科目のことです。
英語はもちろんですが、数学と理科は、理系の最高峰である医学部受験には絶対に欠かせない科目です。
しかし、理系の受験勉強は忍耐ともいえるほど、覚えることが多いもの。
そんな膨大な記憶力の修行に、心が折れてついつい、ちょっと指向の違った国語の勉強に変化させてしまいたくなることもありましょう。
しかし、そんな甘い誘惑に負けてはいけません。
逃げるように選ぶ勉強では、どの科目も理解できていないということです。
むしろ、そんな場合は自分自身の勉強法を、再度省みる方が良いことも多いもの。
何に優先順位を置くべきなのか、そこを間違えなければ、必ず努力は実となるのです。
共通テストの勉強法については、現代文、古文、漢文のいずれも、まずは教科書に書かれている基本的な事柄はしっかりと身に着けることが重要です。
そのうえで、現代文の勉強法としては、様々な問題に取り組んでみましょう。
自分自身の読解力を試すには、過去問や問題集の内容だけでなく、例えば新聞や雑誌の記事などもおすすめです。
表やイラストが挿入された記事なども取り入れ、そこに書かれた文章が、何を伝えようとしているのか、日頃から読解力を向上させるよう努めましょう。
古文も現代文同様、読む力やそれを理解する力が試される傾向にあります。
同じように教科書に書かれている基本的事項は決して欠かしてはいけない部分ですが、そうした基本的な事項だけ覚えていても足りません。
古文には、古文そのものがもつ表現の美しさがあります。
もの悲しさを表現するだけなのに、なんと多くの言葉があるのか、こうした点を例にしてもお分かりの通り、古文は単語だけでなく、その表現方法は数多に存在するともいわれる程です。
日頃から多くの問題を経験し、まずは問題に慣れることで、古文への苦手意識を払しょくすることが大切です。
漢文には歴史があります。
その歴史をないがしろにしては覚えられないといわれるほど、漢文には深みがあるのです。
一朝一夕では覚えられず、漢文に苦手意識を持つ方が多いのもそれが理由となっているほど。
こちらも古文同様に、過去問や問題集で、出題に慣れるという経験が大切です。
もちろん教科書の基本も絶対的に欠かせませんが、それだけでなく問題に慣れる勉強法を日頃から続けるよう努めましょう。
共通テスト現代文への試験対策としては、確実に点数をとれる問題と、そうではないけれど点数を高く取りたい問題の違いを自分で把握しておくことです。
例えば、表現を問う問題は比較的得意だが、漢字問題には若干苦手意識があるという方は、実際の試験の際に、表現を問う問題で時間を割かず、漢字問題で時間をかけ点数を狙うほうが良い場合もあるでしょう。
このように自分の得意不得意を把握し、実際の試験でそこをどう活用するのか、検討しておく必要があります。
古文問題は、過去よりも少しずつ変化している傾向があります。
ご紹介したように過去には長文読解的出題傾向にあった古文ですが、共通テストとなってから短く、むしろ内容の理解力を試す出題傾向に変化しているのです。
試験対策としては、どんな問題にも対応できるように対応力を向上させることはもちろん、現代文同様に自身の得意不得意を把握し、どこにどれだけ時間をかけるか、計画立てる必要があります。
古文の場合、語彙や文法といった外せない部分はもちろんですが、内容説明などは比較的点数に差が生じやすい部分ですから、こうした点の力を上げるのも、試験対策としておすすめです。
漢文にも共通テストとなってから変化が増えているようです。
長文が減ってきただけでなく、イラストや写真を用いての説明なども増え、漢文そのものの理解力だけでなく、記載された内容の読解力をも求められるようになっています。
漢字の意味はもちろんですが、語句の表現といった点数を外せない問はもちろん、現代文や古文同様に、その文章が何を伝えたいのか、ここが理解できることは試験対策として欠かせないようです。
共通テストの国語を勉強するうえでは、過去問や教科書といったテキストも欠かせませんが、出題傾向や特徴についても把握することが重要です。
それは他の科目においても同じことですが、正しい情報を素早く入手することも試験対策として欠かせません。
試験の出題傾向は、様々なフィールドで紹介されていますから、多くの情報を活用してみましょう。
また問題を解くことで、経験値は上がります。
経験値によって上がる底力は、必ず自分の力になってくれるものですから、様々な問題を解くことで、試験のその日まで自信をつけていきましょう。