神戸大学は、1902年(明治35年)に設立された高等教育機関である、神戸高等商業学校の設立が起点であり100年を超える歴史を誇っています。
「生命・医学系」「人文・人間科学系」「社会科学系」「自然科学系」の4大学術系列を有し、13学部と15の大学院、研究所、そして多数のセンターを持つ総合大学で、医学部もそのひとつです。
医学の教育だけでなく、総合大学の強みを生かした、総合的な学びができます。
目次
100年以上の歴史を持つ神戸大学には、以下の特徴があります。
幅広い学術領域において高い水準の教育と研究を提供し、最新の研究施設や設備、図書館などの充実した学術環境もあります。
教員陣は国内外で優れた研究を行い、学生たちはその知識や経験を活かしながら学ぶことが可能です。
国際的な展望を持ち、留学プログラムの充実に力を入れている大学でもあるので、さまざまな国からの留学生が集まり、異なる文化や価値観を持つ学生たちとの交流が盛んです。
また、国際的な研究プロジェクトや国際会議の開催など、国際的な活動も積極的に行っています。
そして、単に知識を得るだけでなく、実践的な教育にも力を入れているのが神戸大学。
学生たちは、実験やフィールドワーク、インターンシップなどを通じて、実際の現場での経験を積むことができるため、将来の職業で役立つスキルや知識を身につけることを可能としています。
震災の地に位置していることから、他の大学よりも地域社会や国際社会への貢献が重視されており、震災復興支援や地域の産業振興、国際協力など、さまざまな社会的課題に取り組みます。
学生たちは、さまざまなボランティア活動や地域プロジェクトに参加することで、社会貢献の意識を体得していくのです。
神戸大学の医学部には医学科と保健学科の2つがあり、定員数は112人(一般選抜92人、特別選抜20人、外国人若干名)となっています。
神戸大学医学部医学科の定員数は上記の通りですが、募集定員については文部科学省への申請の関係にて、変更される場合があるのでご注意ください。
医学部医学科では、世界の第一線で活躍できる優秀な医師や研究者を育成するために、総合的な医学教育、先進的な医療技術への取り組み、研究への積極性、地域への貢献、国際的な展望に取り組んでいます。
医学部医学科の特徴は、医学部学生全員を各基礎系医学講座に配置し、研究を体験する基礎配属実習を行うなど、教育だけでなく医学研究にも力を入れています。
その結果として、iPS細胞や細胞内シグナル伝達などの分野にて世界をリードする医学研究者を輩出。
また、卒業生が優秀な医師や生命科学研究者として世界の第一線で活躍できるように、国際基準を満たす臨床実習を大幅に増やすなどの、ダイナミックなカリキュラム改革を行っています。
神戸大学医学部医学科の就職先の傾向については公式サイトでも具体的に公開されていないようです。
独立行政法人大学改革支援・学位授与機構大学ポートレートセンターによると、医学科の卒業生のほとんどは臨床研修医として、正式な医師になるために、研修教育病院へ就職しています。
神戸大学医学部保健学科の大きな目的は、高度で質の高い医療や包括的医療に対応するため、医療チームの中心的存在としてリーダーシップを発揮し、医療目的を達成するサポートを可能とする、優秀なコメディカルスタッフの育成です。
学科内には、看護学専攻、検査技術科学専攻、理学療法学専攻、作業療法学専攻の4つの専攻があります。
神戸大学医学部保健学科は、保健医療分野でのリーダーシップを発揮するために必要な、知識、スキル、国際的な展望を提供する学科。
総合的なカリキュラム、国際的な教育環境、研究への取り組みなどが特徴です。
学生は社会の健康改善に貢献する、プロフェッショナルとしての能力を身につけることが期待されています。
医師のイコールパートナーとして活躍できるよう、そして地域の健康を支える場面では中心的な役割を担えるよう、専攻ごとで専門性を高めるための教育が行われでいるのです。
その際、フィールドワークや実習を通じて実践的なスキルを身に付けていきます。
さらに、医療現場では医療や福祉の知識が不可欠ながら、患者と関わる中で、人間性や倫理性も求められるもの。
総合大学の強みをいかし、教養教育にも力が入れられています。
保健学科の卒業生の就職先の傾向としては、神戸大学医学部附属病院への就職が最も多く、次いで、大阪大学医学部附属病院、京都大学医学部附属病院への就職実績としてあります。
関西圏にある基幹病院への就職も見られ、そのほかの就職先としては、企業への医療従事者として就職や製薬会社、医療系大学の教員に就職している卒業生もいます。
それでは神戸大学の入試情報を確認しておきましょう。
ここでは、医学部医学科、保健学科の入試情報をお伝えします。
医学科の入試情報は次のようになっています。
保健学科の入試情報は次のようになっていて、各専攻にて条件が異なります。
専攻 | 定員 | 一般選抜試験 前期 |
一般選抜試験 後期 |
特別選抜 総合型「志」 |
特別選抜 学校推薦型 |
---|---|---|---|---|---|
看護学専攻 | 80名 | 70名 | 6名 | 4名 | - |
検査技術科学専攻 | 40名 | 28名 | 10名 | 2名 | - |
理学療法学専攻 | 20名 | 15名 | 3名 | 2名 | - |
作業療法学専攻 | 20名 | 15名 | - | 2名 | 3名 |
各専攻にて社会人と外国人の募集は若干名であり、編入学・学士入学試験はいずれも不可です。
神戸大学医学部への出願手続きは、郵送が原則となっています。
また、提出書類については一般選抜と総合選抜とでは、若干異なるため注意が必要です。
検定料についても違いがあるので、応募する際には募集要項をよく確認しておきましょう。
神戸大学は六甲台地区にキャンパスが集中していますが、医学部では医学科と保健学科とでは異なるキャンパスとなっています。
【医学部医学科:楠キャンパス】
〒650-0017
神戸市中央区楠町7丁目5-1
【医学部保健学科:名谷キャンパス】
〒654-0142
神戸市須磨区友が丘7丁目10-2
【医学部医学科:楠キャンパス】
【医学部保健学科:名谷キャンパス】
神戸大学医学部は、基礎医学から臨床医学まで総合的な医学教育を提供する国立大学。
最新の医療技術や研究に積極的に取り組んでおり、学生は最新の技術を学び実践的な経験を積むことができます。
そのため、医学部では研究活動が盛んであり、学生は研究室での研究に参加し、自身の興味や関心に基づいた研究ができるのです。
また、国内外の医療機関や研究機関との交流を通じて国際的な視野を持ち、グローバルな医療の課題に対応する能力を養っています。
このように優秀な医療従事者を輩出することで、日本のみならず世界の人々や地域をサポートしている学部です。